第136回勉強会「三島由紀夫の政治行動と日本文化論」

【日時】11月25日(土)午前9時30分~
【場所】ウェブ会議
【内容】
三島由紀夫は「文武両道」の思想を掲げ、作家として純粋な美の世界を創造してそこに生きると同時に、30代以降にはボディビル、剣道、空手に打ち込み、そのうえで晩年には政治団体「盾の会」を結成して政治活動をも行った。
彼が命を懸けて目指したのは日本文化の防衛であり、「文武両道」とは日本文化を守るための最も強力な思想なのであった。
今回の発表では、「盾の会」発足から自決に至るまでの三島由紀夫の政治行動の軌跡を辿ったうえで、彼の日本文化論を凝縮した言語で表明した『文化防衛論』に焦点を当てつつ、その行動の根底にあった思想を明らかにしたい。また、それによって、純粋性を突き詰めたがゆえに「反政治的」な地点に行き着くこととなった三島由紀夫の政治行動の地平を提示することを目指したいと思う。